2015年6月6日

タマゴが先かしら

季節は巡る。
梅の収穫を迎え、梅酒の段取りを行っています。1本の梅がもたらしてくれる幸せに追われる休日が心地いい。

狭い住宅地。枝は剪定しないと隣地に出てしまうし、収穫だって建物の隙間に実が落ちない様に苦労してブルーシートを巡らして行います。下手に切り詰めてる為か、光琳の描くような樹姿にはなり様も無くイライラするよな枝振りだ。そう切り詰めたとて大きく成り過ぎて日当りが悪くてうっとおしい。枝は棘状になっていて触り難いし、大きな毛虫が付くので虫嫌いの娘は近づけない。この時期以外はただ邪魔でしかない。切り倒してしまおうかと何度も考える程だが、次男の記念樹だと思いとどまって今日日以外の9ヶ月を我慢してるのです。
我慢の肥やしの上に花が咲く...ごとし。
だからこその初春、蕾がふっくらしてくるのがたまらなく愛らしい。その花付き具合を見て、結実の様子を想像し、梅酒のすっぱさを思い出す。今月に入っては、青梅が膨らんで僅かに黄色みを帯びる頃合いを見計らって摘み取った。昨日は酒屋にいってアレやコレやと、随分時間がかかって酒選び。
ジンとラムにウイスキーと焼酎。どや~。

魚釣りはジッと待ってるのが性に合わない。
酒造りも待ちが長い。長すぎる。
一年待ってはいられない僕の罪に違いないが、いつも半年頃から味見が始まって、年末には完全解禁。1年経って熟成する頃には跡形も無いのが何とも悔しい。毎年同じ過ちを繰り返す僕は、心血注いだ作品の本当の美味しさ未体験...。
まったくもって2年物なんぞを後生大事にしまっておける御仁が羨ましい。