2017年3月22日

右肩上がり

マスターズ大会で400m個人メドレーに出場した。かのハギノ君が得意なヤツだが僕の実力を考えればまったくヤバい話である。
無論最初のバタフライ100mが関門だ。この種目、100mに出た事も無いのにその後に300mも泳がなくてはならない訳で、ゆっくり泳げばどうにかなる話では無くバカな挑戦であることはどう考えても間違いない。
なぜこう無謀な事になったかというと、我がクラブではチーム内での歴代の記録が各種、各年齢で挙げられていて皆の指標にされている。そのリストでいくつか空欄が存在するのである。
つまり誰も未だ挑戦していないってワケだ。ということは完泳すれば即、新記録となるのである。これは全国に展開し会員が多い我がジムクラブにあっては実に名誉なことなのだ。と思う...いや、そう諭された。大会の打ち上げで。空欄だったらとりあえず行ってくださいと、いう顛末である。
乗せられ易い素直な性格は60過ぎても変わらない、いやより易くなる傾向にあるか。それと共に既にリストアップされてるタイムは全て僕の手の届く物ではなく、空欄だからこそ名前が載る!面白いんじゃない。って言うスケベ根性も右肩上がりっす。

さて、実際はジムのプールも市民プールもそれなりに人が居てクリアな状況で400mを通しで練習が中々できないんであった。焦った。準備期間は2ヶ月あったのだけど、ちゃんと泳げたのはわずか5本だけ。ペースも何も解らないまま大会当日を向かえてしまったのでした。
Flyでは入水で脱力し、心肺系負担を軽減する為にクイックターンは無しで、Fly後のバック50mは回復に当ててゆっくり泳ぐ作戦です。
そういうあれこれ考え事しながらスタートしたのがいけなかった、何とゴーグルに浸水というとんでもない事態に!。これは事件です。
あたふた迷走する脳みそを落ち着かせ、慎重にバタフライ。
ターンがヤバい。目が悪いのと合わせて壁が良く見えない。
勿論となりのレーンも見えないので、自分の順位も解らない。
そうして背泳ぎへ。
水の入ったゴーグルは上を向いても水の中...。
頼りの5mフラッグが見えない。ターンはほぼ勘!。身体ごと壁に当ったり、肘を厳しくぶつけたり。それでもえらいこっちゃなぁ〜と案外腹が据わる。そして気持ちは途絶える事無く残りをこなし、無事400mを泳ぎ切った~。
いつもの様に電光掲示板へ振返っても水の中...。
ゴーグル上げて水を抜くと目に飛び込んだのが8分切り!3位!。と望外の結果。何が起るかわからないのが僕のレース。久しぶりに嬉しい結果に浸れました。

恐ろしいことに200mバタフライが空欄なのですよ。ど~する?。