2018年3月28日

運命なんてそんなもの

Giuliaがやってきた。

先代のワンコが居なくなってもう1年と数ヶ月たったか。
犬の居ない暮らしはしたことないが、初めて飼ったメスで良く懐いて可愛かった....。思い出深く悲しみはいっこうに癒えないでいた。そんなとき、妻が犬を見に行くと言い出して、見るだけだからと強引に連れ出された。それ以前からいろいろな犬種や引取犬情報等を検索してはいたのだが、実際の話となると身が引けてナマ返事ばかりしていた。見るだけを真に受けて三鷹へ行く。
ソコにはウィペットの2ヶ月の子犬が二匹。
ウィペット自体は僕のお気に入りの犬種。憧れはグレーハウンドだが日本で売ってないし、イタグレは小さ過ぎて扱い難しいし、以前どこかで出会った印象がすごく良かったし中間サイズのこれが好みではあった。
目が合った。
それが全てであった。
そして今、我が家の居間に居る。
名前はジュリア。
運命の流れは、案外そんなものなのかもしれない。

我が愛車、GIULIAは車検を止めて早7年か。近所の屋根付き駐車場に止めてある。そばといっても目の前に無いとほったらかし、ここ数年見にも行ってない。
我が家の庭を整理してスペースが出来たので、経費節減のためウチに連れて来る事にした。再スタートにあたってタイヤの空気、バッテリー等軽く整備したらブレーキが生きてる事が判って、妻に手伝ってもらって牽引で引っ張って来た。
久しぶりに目の当たりにして心が揺れる。
ロールバーを潜り内装剥がした粗野な空間に座り込んで物思いに耽る。
「おかえりなさい」である。
コイツとの出会いもフラッと訪れたんだっけな。
運命なんてそんなもの。
そう言えば僕はいろいろな事にマミレているが、それら全ての出会いはソンなものであったっけ。
あれっ、妻も...。


家の縁石を乗り越えるのにセルパワーを使ってたらピニオンギアの飛び出しが...!。

2018年2月8日

ミッション インポッシブルだぜっ!

最近、学習塾を始めた!?。
えっ!だろ、そう実にオヨヨな話である。
実際は近所の友人のご子息1人だけの専属教室なのだ。

国語がかなりヤバいという。英語は、僕は将来も海外旅行はしないから、と完全に拒否しており零点が続いているらしい。シングルマザーで朝から晩まで忙しく自分では面倒見切れないらしく、このままだと高校に上がれないと悩んでいた。そういういきさつでよっしゃ!と後先考えず勢いだけで引き受けた。相手は中学生なので、ボケの入った僕でもどうにかなる...はずであろうと、「任せなさい」とやらかしてしまった。まぁ専門分野なら非常勤講師を10数年やっていたこともあるので教師ぶりは任せてもらいたいわけだが、今更教科書を見せてもらうと...むずかしいんであった。
さ~て作戦は?無い。
いきなり点数が取れる様に詰め込むていうのは無理だろうと考えた。拒んでいるのであるからして、向き合える様にするところから始めなくてはならない訳だ。それには何より授業が面白くてはならないんだな。どうするかって?学問力じゃない、工夫をこらしたオモシロ講義と言う訳でもない。ポイントはその子の個性とちゃんと向き合い意識を共有する事にある。子供4人育てて来たスキルだけが武器なのだ。
週6日/1~2時間で、ほぼ1ヶ月が過ぎた。
先日来るなり破顔、小テストで初めて24点取れたと嬉しそう。
親御さんもビックリしている。
先生も驚いたらしい。
いや、なんの僕が一番嬉しい。

零点小僧が1ヶ月で24点は僕の教え方だけじゃ無理。本人が勉強と向き合える様になった事にこそあろうか。
ミッションは成功しているようだ。
目前の難関は今月末の期末試験!目標は15点だ\(^o^)/。

しかしこの先、僕のブロークンイングリッシュではヤバいだろ。3年になったら文法が一層難しくなるよな。苦手だったし記憶もヤバい、上手く教えられないんだけど...どうしよう(^_^;)。


追伸:テストが返って来た....15点!(-_-;)

2017年11月27日

ゴッホの隣席

若い頃フランス/シャルトルに居た時である。近所のマルセイユ出の家庭によく招かれていたのだが、彼ら南仏地方では夕食前の1時間程をアペリティフと言って近所の友人達を招いてクッキー等軽いツマミで会話を楽しむのが習わしであった。その時に飲むのが主にパスティスの水割りでした。
パスティス、つまりは禁酒法時代にアブサンの代用品として欧州で広く出回っていた酒である。水で割ると白く白濁するのも同じだし、味は段違いだが方向性という点で同様な種です。一般家庭では解禁されてからもアブサンの半値で買えるパスティスがメイン。そういうモノに触れていて馴染んでいたのを懐かしむ様に帰国後からず~とこれらを嗜んで来たのでした。
という訳でこういう薬草酒にハマっているのが嵩じて、娘とその飲み仲間氏とで興味本位で恵比寿にあるアブサン専門と聞こえるバーにくり出した。他のバーではアブサン等クセの強い酒は嫌われており、これのカクテル等存在しないと言われてしまうのが常だが、此処にはいろいろ揃っている。その上、驚く程旨いんであった。新発見だ。
アブサン+ジン+アーモンド?+卵白+砂糖、これはハマる。
アブサン+ウイスキー+ポートワイン、ゲホッ〜ハードだ。
ベースのアブサンが5〜60度、いずれも強者ばかりだぜ。
控えてるアルコールの反動...たまにはアル中気分に浸りたいものさ。

遠くてよかった...

2017年11月22日

一件落着

なんだか久しぶりの車ネタだな。
それだけ何事も起らなかったのが嬉しいやら寂しいやら。
今回の2CVトラブルは先月の南会津出張にまつわる長距離移動で、高速運転中(とは言っても80~85㎞巡航です)に突然アイドリングしなくなってしまった件である。加速も巡航も何の変化も無く問題無しなのだが、スロー系が機能しなくなった症状であった。また、そう判断したので自宅まで運転し帰宅。

さてSOLEX、とはいっても2バレルキャブは初めて。HAYNESのマニュアル見ても?。寒いし、ばらさずに出来る事を試みてみた。クリーナーで取りあえず見える範囲で各部洗浄。スロージェット、FUELフィルター、ミクスチュアボルトを抜いて経路を洗浄。おやおや?燃料がシミ出て来る?のに気付いた。え~、キャブ廻りのボルト類が全部!緩いではないか。マニへの取り付けボルト4本は均等に軽々15度は回る。キャブの蓋ボルト5本も同様だ。負荷が掛かった時だけ染みてるよう。これだけ染みてれば臭ったはず。いままで何故か気が付かなかった。
年かしら...嗅覚までいかれたのかと少々落ち込む。
また、クリーナーをキャブ下部に吹き付けるとアイドリングが変化する。エアーも吸ってるみたいである。マニ接触部と、おやスロットル軸受け部もあやしい。
前任者は相当締め込みがユルイ方だったらしい。
ガソリンですからね気が付いてよかったです。
こうした試みにて乗れる様にはなったが、まだ本来のスロー機能は完全復活しない。
しょうがないので、キャブを外して丸ごと洗浄することを決心。
エアクリBOXはずして、ツールが掛からないのでオイル注入口もはずして...久々にボンネットの中で楽しいゲームです。
そっくり外して、全部バラして丸洗い。
新たな難問に突き当たる。フロート室にけっこうな量のゴミを発見。何かから剥離したような薄い5ミリ角程度の異物がユラユラしてる...思わずニヤリ、犯人にたどり着いた。
無事逮捕。やれやれ、オーバーホールを済ませサッパリしたキャブを組んでお見事完全復活です。いや、トラブル以前よりフケの印象が少し良い方向に変化したみたいだ。僕の場合旧い車だし、チャンと治るってあまり覚えが無いが、実に溜飲が下がる出来事でした。

2CVはガソリンタンクは樹脂製で錆びないはず?。
キャブにも細かいメッシュのフィルターがある。そこには全くゴミはなかったし。
勿論エアークリーナーもある。
ココに何処からどうして入ったんだろう?。ナゾである。
程度の良い個体でバラした形跡はないようなので組み立て時の事か?。素人的に緩いボルトトルクから考えるに前任者メンテ中の不注意だとも言えようか。
まぁ30年の経過の中でいったい何があったのか、すっかり灰色になった脳みそで考える程になぞは深まる...。

愛も深まる♡。

2017年11月14日

冥土の土産に

今年もやってきました、11月と言えばあの大会。埼玉の小さな会場は参加者があふれてしまい待機所は外駐車場のマイクロバスっす、寒む~。

去年から始めた800mFrリレーです。ワールドランキング入りした鳴り物入りの大会です。ド素人が夢の様な結果に浸れるのに味をしめて恒例としたのです、さ〜て。
去年は僕のタイムが悪かったし、その他も不本意だったようで一年間みっちり?練習を重ねて再挑戦です。目論見が成功すればさらなる好結果が期待できるワクワクのチャレンジ。
その結果は、去年の記録を9秒も短縮する事に成功しました\(^o^)/。
ワールドランキングはすぐには出ませんが、とりあえず大会新記録。
年寄りには200mは長丁場。最初の50mは勢いで入ります。次の50mはその勢いをキープ。そして魔の三本目、疲労も乳酸も溜まって苦しさはピーク。いつもここでビビってペースが落ちてしまうのですが、気持ちをかき立ててもがきます。最後は後50mだという安堵で残った体力全てを解き放ってスパートをかけるのです。そうしてリレーって気持ちが乗るんですよね。チーム一体になってのアドレナリンは特別のようです。ガッツな結果にハイタッチ!。
最近3年程か、寄る年波には勝てず結果が低迷していて楽しさを削いでいたものですが、久々に心ゆくまで美味しい酒を飲む事ができました。

ランキング発表は半年先...待ち遠しいぞ。
はて?我々がランキング入り出来るのは、ちょっと不思議なことではある。確かにその他の種目では恐ろしい程のタイムが並んでいて手が届くレベルではない。
海外では公認競技用プールはほとんどが50m長水路だそう。なので25m短水路競技はメインではないらしい。その上、大会数が少なく人気のない種目である辺りが核心の様だ。それだって良いではないか、取りあえずBOOKに乗った事実は自分の中では十分な名誉です。

おしゃべりな妻が誰彼かまわず言いふらすのには参ってる(^_^;)。

2017年11月8日

夜明けのコーヒー

此処ん処、当地の事務所に協力を求められて、定期的にカメハウスを利用出来る幸運に恵まれている。
ここ5年、此処に来るは単身である。
家族からはカメハウスの話題はすっかり無視されている。絶対的に不便なので誘われるのを極度に恐れているのである。関連の話が出ていると僕のそばには近づかない様にして居るのだ、と思っている。
一人はイイもんだ!。
負け惜しみではないぞ。何をするにも自分の判断だけでいい。
朝、歳のせいなのであろうが、飲んでいても6時には目が覚めてしまう。此処に来て寝たいだけ寝ていられるとは言っても染み付いた貧乏性は抜けないのだ。追い打ちをかける様にリセットし忘れた有能なiphoneが容赦ない。せめて10時までは寝たいなぁ。
身を起こして暫し呆然する。
この間10分...自分でも長いなぁと気付いてヤメる。
おはようと、言う相手も無いし忘れてしまっていい。顔を洗うのだって忘れてしまえるし、歯磨きもつい...。ひげ剃りなんて必要も無い。どだい洗面所も無いし、水は汲みに行くのが面倒なので節約が基本なのだと言い訳ける。起きて兎に角コーヒーを湧かす。一人分で事足りる。味なんて気にするのさえ忘れる。昨晩の飲み過ぎがたたるのであるが、喰いたく無ければメシも忘れてしまえる。忘れてしまえるのなら作る面倒からも解放される。
妻に言わせると潔癖性で神経質な僕なはずなのだけど、コレを自由と言うのである、な。

カーテンを引く。スコーンと抜けたブルーが目に飛び込む。秋晴れの雲一つないイイ天気だ。「サイコー」と独り言。
寝床に埋もれていても仕方ないので、ざっくりと着替えて(全部ではない)散歩に出る。寝間着では寒いのでストライプの入ったジャージを重ね、ニット帽を深めに被る。どう見てもこの村の朝に出くわす地元の年寄り風情だね。つまり、とても此処に相応しい佇まいとでも言ってしまおうか、人っ子一人居る筈の無い秋のスキー場だけど誰も怪しいとは思わないだろうな、と口の中でブツブツ。
声を出す手間も省く。
そして村人一人ぶらりと歩き出す。

紅葉は先週だったかな。
山は、赤や黄色の艶やかな色合いは褪せ葉の落ちた樹も目立ち、錦とは言えず茶色だ。先週だったらなあ。この辺りは針葉樹の植林が少なく広葉樹の見応えある錦絵がとにかくお気に入り。それが見たくて用事の調整を試みるのだけど、30年通っていて絶好機に来れたのはわずか3回でしかない。僕にとって超の付く貴重品なのだ。今年も外したな。
草原のゲレンデを登る。リフト1機分の行程をゆっくりと景色を堪能する。
突然日の光が煌めき眩しさに手を翳す...山々に囲まれているので日の出はこんな時間になる。ぼやけていた茶色の樹々が途端に生気づく。引き際を逸した月が随分薄くなって来ているが、消えるのを惜しむ様に青空に浮かんでる。
気に入ってつい写真を撮る。高校では写真部だったけどその頃から上手く無かったな、と苦笑しながらだ..........そうして期待していなかったのだが帰宅して老眼鏡でやっとマトモに確認したら、見たのより月が随分小さい、それでも案外お気に入りが撮れた。

ほっとするなぁ。
身体の何処かからその「ホッ」が聞こえた気分がする。
我が家は一般的な家庭に比べかなりにぎやかなんであるが、その反動...後遺症にちがいない。
僅かではあるが...寂しい。

2017年10月24日

軽率な野望

マラソン?

スポーツで最も僕に不向きな類いです。
子供の頃から水泳はお手の物でしたが、走るのはからっきしダメ。だから運動会は大嫌い。徒競走はいつもブービーだった。
だけど今回は特別、そんな僕が率先して家族を誘って参加したのである。
ハーフという21キロです。
トライアスロンのランパートは10キロ。練習も出来てなくて...10キロ以上走ったことがない無茶。
大きなお尻の妻はどうやってもこれが限界かと2キロです。
なぜって、色々あって息子を元気にしたかったのだ。
家族皆で走って雰囲気をポジティブに変えたかったんだよね。
それともう一つ、スポーツ仲間の1人が----少々僕より劣っていると思い込んでた輩が----事も在ろうにハーフマラソンで完走したというのだ。このまま放っては置けないとライバル心がメキメキと燃えたからなのである。軽率な野望が後押しです。
家族、総勢9人に声をかけた。で、実際行けたのは4人だったけど、結構盛り上がった。長男次男は仕事が休めず参加出来ず、その代わりと全員のオリジナルデザインTシャツを作ってくれたし。その他も来年の参加を誓ってくれたり、なんだか凄~く楽しい雰囲気を共有出来た。大人になってバラバラになり出してから、久しぶりの家族の和。イイもんです、スポーツのそういう楽しみ方もあったんだね。

さ~て、その顛末であるが、開催を知ったのが遅くて余裕は1ヶ月しかなかった。
普段まったく運動していない、妻と末息子、強度を調整したメニューを課して練習してもらった。そしてそれなりに各自、覚悟を持って臨んだのだが、強烈なハードルが立ちはだかった。
この期には稀な大型台風関東直撃!。前線が刺激されて雨続きの週末となってしまったのだ。
妻が走る土曜日はシトシト雨。ハーフの日曜は土砂降りとなった。
せっかく造ったTシャツも全員雨合羽を羽織っていて見えません。
という天候で初出場が雨、最も心配した妻であったが何と快調に走り完走してしまったのには心底驚いた。膝とか痛めてはと気を揉んだ皆を前に「楽しかった~」と。来年は5キロね、とドヤ顔しきり。
でもこれが後押しか、翌日の土砂降りにも気持ちは途切らせない効果はあったかな。焼き肉食べて指揮上げる。
いよいよ日曜日。
やってやるぞと意気込んでスタートです。マラソンのスタートっていい感じ。トライアスロンではバトルになるっていうのに、皆で走りを共有するような空気がある。隣人に友好感さえ感じるのだ。
運動といってもいろいろやってみないと解らないもんだね。
結果、
娘は酷い雨に恐れをなして棄権。
息子は膝痛を起こして5キロ地点でリタイヤ。
僕はというと、この大会制限時間が厳しく関門が7カ所も設けてあるのだが、16キロ地点で関門にさしかかった僕の目前で突然ロープが張られて、タイムアウトです、と宣告を受けてしまった。
あと5キロ、まだ走れたのに悔しいです。
結局完走証を受け取れたのは妻一人だけ。
でも何か気分晴々。皆もそう思っているか目が輝いてる。
楽しかった。いい経験でした。
結婚して40年、家族っていいな。

当分妻のドヤ顔に閉口するのは間違いない。完走証入れる額を買ってこいって。