2017年2月7日

カメハウスの朝

さぶ~。
冬用の寝袋を出して電気敷き毛布をonにし、着のまま半身を突っ込む。
ぬくぬくと気持ちがいい。
案外ケッコウじゃないか。
マイナス20度はいけるな...。
思考は完全に常人の域を逸してる。

酒は半分を過ぎた。
そしてついにはそのまま横倒しになって夢の中へ。

ガーガー煩くて目を覚ます。
ああ、重三さんか。
友人がゲレンデ監理を請け負っていて、シーズンは徹夜でゲレンデを圧雪しているのだ。3時を過ぎると山の上方から降りて来て、麓や駐車場廻りを除雪する。苦労を思うと恐縮だが、煩くて寝てやしれない!。
ふと小用を覚え外に出る。
トイレが遠いので、夜は近場で済ますのだ。
空気はキーンと冴え渡り、星空は綺麗を越えて夜の天井がボロボロになったかの様で、黒い部分が少なく見える。
山のあちこちに圧雪車のヘッドライトが踊ってる。
こういう状況に身を置ける境遇にすごく満足を覚える。思わず深呼吸。脳みそをPラムクリア。

さてと震えながら雪の階段を下りて小屋に戻る。笑っちゃうけど室温は外と同じだ。
雪を落として寝袋に突入。

カーテンの隙間から差し込む朝日で目を覚ます。
あぁ7時。

寝袋から手を延ばしてポットのスイッチをon。
昨日のカップをティッシュで拭いてネスカフェ。
見た目程旨く無いパンをかじる。
アイスBOXに入れ忘れた物は全部凍っていて食べれないのだ。
隙間から這い出て来たカメ虫の残党を掃除機で吸い取る。

一晩で完全に山男に変わっていた。
エベレストだって行けそうじゃないか。

リフトが動きだし、アナウンスが呼んでいる。
冷えひえカチカチのラングに手こずる。
今日は目一杯滑るぞ~。