2015年10月15日

膝枕が無い

だいぶ涼しくなってきました。
冬を前にしてちとイタズラです。

山に居る友人から松茸と自分で釣ったイワナを薫製にしたという素敵な贈り物を頂いたのが事の始まり。
これはぜひ炭火であぶって食べたい♡。
ということで若い時仕入れて、子供が生まれて危ないのでしまっておいた長火鉢を引っ張りだした。
今は子供達は巣立ったけど、ワンコがいて居間には置けない。
しかたなく仕事場に持ち込んだ。
イステーブルを座卓に替え、火鉢をセッティング。
実際、イワナ薫製は素人とは思えない完成度で素晴しく美味しく頂けました。

これで気分がノッタ!。
何か足りないものを感じる。
そうだ!と、コレ又しまい込んであった旧い建具を持ち出した。
明治頃の京間仕立ての5尺8寸の千本格子戸だ。
当たり前だがまったく寸法が合わない。
框を継いで丈で8寸ほど下駄を履かす。
幅はご覧の通り不揃い。
この間の違いを逆手に全く違う障子戸を造る。相性を気にして紙を太鼓張りにし、コシには藍染めの古布を妻に張ってもらった。
かなり自己流の手抜き造りであるが、案外精度高く出来たな。
テーブルは火鉢に合わせてカット。
板の間なのでごろ寝出来る様に素朴なラグを3枚重ね敷いた。
先日頂いた古扇風機、江戸箪笥も加勢。
アカリ提灯も本領発揮。
何ともいえない時を超えた空間になった。ほっこりってこういうことだな。隠れていた日本的感性を認識する。

そうして毎晩炭をおこして、干物なんぞアブリながら燗酒をちびちびやっている。パチパチとはぜる赤い炭を火箸でつつきながらKeith Jarrettを聞き流す。
秋の夜長、膝枕も...いいかな♡
ジッとしているのが苦手な妻には望むべくもない。

あの~ここ事務所なんだけど!?。
堅い事言わなくても...