2013年5月20日

暗を覗く

知人が出演するというので鑑賞しに行った。近代美術館/絵画展「ベーコン展」での土方氏直系の弟子達による舞踏公演です。
現代舞踏を鑑賞するのは初めて。この流派、暗黒舞踏と言うのだそうだ。スローな動きでゾンビの様に床をのたうち回る。限界的に特異な表情。全筋肉を総動員した微細な表現。全身化粧で真っ白。ベーコンの絵画から人物が飛び出してきたら確かにこう踊り始めるに違いない...と。
これを舞踏といえるのか、理解が追いつかない。かき乱され、さぐり、組み立ててみようと試みてももどかしく、終盤になっていつの間にか納得し、感情が震え、最後には涙があふれてきた。

この後で肝心のベーコンの絵画を鑑賞したのですが、脳みそがヘトヘトでまったく集中できず、なんだかただの散歩になってしまった。順序が逆だったかな。
しか〜し上の空で歩く展示場の中、土方巽本人の古い動画展示に思わず氷付いた。
先ほどの目の当たりにした実演を越えて、更に大きな衝撃...。
舞踏、刮目する必要がある。

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