2008年4月3日

♡かもしれない


息子が春休みなのもあって、連れ立って新国立美術館へModigliani展を見に行ってきました。慣れ親しんだつもりの彼の絵ですが個人の展覧会は初めてです。傑作の点数も多く、素描に隠された思いも見て取れ、まさに堪能する事ができました。顔ばかり描いてきた彼ですが、どうしてそこまで興味が顔に集中するのか判った気がしてきますね。あえて凄まじいと言ってしまいたくなる表現力。じっと、あれらの絵を見てると対象の女性を見る作者のイメージとシンクロしてしまうんでしょうか、その時空に引込まれてしまう・・・。チョッと崩された表情の微妙なヒダに、油絵という物を通り超えて、彼女や彼ら達がどのような人間なのか感じられる様になるんです。
商売ヘタそうな画商、こいつは売買交渉の間にこんな顔しそうです。はにかんだ少女この子には一昨年出会ったはず。世の粋も知った老婆の見透かした目線。いかにもキツそうなキャリアな婦人。確かにいつか何処かで出会いそうな女性「タータンチェックの女」に見入っていたら、ふと我を忘れて・・・絵相手に心が開いてしまっており、ハッとさせられました。これは恋かもしれない・・・なんてオヤジがマジ言うと、始末にこまりますよねぇ。でも、一枚一枚の絵に立ち止まる度に、絵の中の人達と気持ちを交わすことができた素敵な時間を持つ事ができました。名画に癒されたか、触発されたか、仕事のアイデアが困る程湧いてきて・・・改めてこういう時間の大切さをも知ったのでした。我が子へは英才教育のつもりは無いんですが、私と同じに何か感じてくれたら嬉しいと思いつつ・・・。

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